狐と嫁と溺愛と

絶対不幸になるよ。



なんの努力もしてないのに、あたしなんかが結婚していい相手ではないよ。



「あたしと結婚した理由は…なんですか…」

「ん〜、聞きたいの?聞いたら泣くかもよ?ナナちゃん、お子様だし」

「売られた身ですから、もう諦めはついてます」

「だったら単刀直入に、俺の子供を産んでほしいんだよね。あっ、ちなみに男の子ね」



こ、子供を…産む?



恋愛経験のないあたしに、子供を産めと…?



「きっと、理解できないことでいっぱいになるだろうけど、それも自分の運命だと思って諦めてね」

「意味がわからないっ…」

「わからなくていいよ。今は…ね。逃げようと思わないでね?逃げたら、ナナちゃんパパ、どうなるかわかんないから」



なにも考えられなくなった。



言われてることが、全くわからなくて。



食べたラーメンが美味しかったのかも、そのラーメンが熱かったのかも。



お父さんが人質だということ以外、よくわからなかった…。