狐と嫁と溺愛と

あたしが寝てる布団の横に胡座をかいてる大河さんは、ムスッとしてる。



「どうして殺したいの?」

「力試し」

「そんなのダメだよ。大河さんの力は、誰かを傷つけるためにあるんじゃないもん」

「だったら何のためだ?俺はこの有り余る妖力を発散させたい」

「それは自分で考えて。わからないほどバカじゃないでしょ」

「生意気だな、お前」



こんなトゲトゲしてる大河さんイヤだ。



早く元に戻らないかな…。



「暇だな…」

「話でもしようよ」

「あっ、街に行く」

「何しに?」

「女」



なっ⁉︎



今のは大河さんが言ったの⁉︎



なにこれ、危険人物の塊⁉︎



「浮気…?」

「お前が相手になるか?」

「…………浮気されるくらいなら」

「体が動かないんだったな。気の毒に…」



初めてではないし、痛くもない。



わかってるけど、これ以上大河さんに力を分けていいんだろうか…。