狐と嫁と溺愛と

大河さんはリンさんの攻撃なんか軽く交わしてしまい、あたしと一緒に高速で移動する。



ちょっと、これは…。



「リンさんっ‼︎やめて‼︎」

「何をおっしゃいます‼︎死にたいのですか⁉︎」

「違っ、大河さんが動くと気持ち悪っ…」

「えっ?」



何度も攻撃をかわす大河さんの早さに頭がついていかなくて。



「うっ…」

「おいっ‼︎」

「ご、ごめん、大河さん…」



そのまま大河さんに吐いた。



これだけは本当にイヤだったのに。



「…………」



誰も動かず、みんな無言。



き、気持ち悪い…。



パッと手を離され、そのまま倒れこんだ。



「興が覚めた。風呂に入る」

「申し訳ございません、今のあなたはここから出せないのです」

「ふざけるな」

「御免」



一瞬の隙をついて、リンさんが大河さんの二の腕に注射を刺した。



これはおじいちゃん先生の…。



「着替えはちゃんとしますので」



リンさんがそう言うと、大河さんはパタッと倒れて目を閉じた。