狐と嫁と溺愛と

初めて入った離れには、広い空間が広がっていた。



「ここは何のための部屋?」

「会合とか、人が集まるときに使用します」

「大河さんはここで何を…」

「大丈夫です、何があってもお護りいたします」



リンさんにそう言われたけど、何が始まるのか不安でいっぱい。



部屋の真ん中に座った大河さんは、何も言わずに目を閉じた。



すると、大河さんから青い気体がフッーと抜けていく。



「あれが当主様の妖力です」

「何で出てるんですか⁉︎」

「抜いてるんですよ。まぁ、妖力がなくなったら死ぬかもしれないので、自殺行為ですね」

「なんでそんなことしてるの⁉︎」

「当主様の妖力を抜き、あなたの力を入れたら、当主様の体は奥方様の力が充満する。それをコントロールしようというお考えです」



それってマズイんじゃないの…?



前みたいになるんじゃないの⁉︎



「ナナ…喰わせてくれ…」

「ヤダっ‼︎怖いよっ‼︎」

「これしかない。早く…」



えっ、大河さんが倒れそう…。