狐と嫁と溺愛と

学校の親子行事はすっぽかすし、授業参観なんてほとんど来たことなかったのに。



お父さんはちゃんとあたしを見てたのか…。



「当主様のこと、信じらんねぇのか?」

「なんでそうなるの…?」

「お前の血のことが知られれば、反対するヤツもいるだろう。でも、それでも当主様はお前をそばに置く」

「うん…」

「認めさせてやるって、そう思ってんじゃねぇの?」

「でも、あたしのせいで大河さんが悪く言われたらヤダ…」

「そんなの当主様だって同じだろ。好きな女を否定されたら、誰だってイヤだ」



愛されてる証拠?



でも、怖いんだよ、大河さんを慕ってる人たちが、あたしのせいで離れていってしまうことが。



「ナナには俺たちを幸せにする力がある。気に病むことはない」

「そうかもしれないけど…」

「お前は当主様の築いてきたものを信じられないのか?」



そう言われて、ハッとした。



妖の世界で見た大河さんは、みんなに愛されていたことを。