狐と嫁と溺愛と

キシッとベッドが沈む感覚。



重たい目を必死に開くと、人影が見えた。



「な、なっ…」

「シィー…」

「大河…さん…?」

「ただいま。起こしてごめん」

「どうして⁉︎今日は帰らないって…」

「寂しくて俺のベッドで寝るようなヤツ、会いに来てやんねぇと可哀想だろ?」

「あれはっ‼︎」

「なに?ウソだとでも?」

「う、ウソじゃ…ないけど…」

「カワイイことしてくれちゃって。お前の部屋に行ったらいねぇから、肝が冷えた」

「ごめん…なさっ…」



久しぶりのキスだ…。



最近、触れるだけのキスしかしてなかった。



だけど、こんな大人なキス…対応できないっ‼︎



「大河さっ…」

「目を閉じて、ただ、任せればいい…」



甘い声と、唇をなぞる、大河さんのキレイな指先。



流されてしまえばいいんだと、本能がそう言っている。



大河さんの顔が肩に埋まり、首にキスされたら、ゾクゾクしておかしくなりそう。