狐と嫁と溺愛と

その日から、あたしが家事をして、大河さんは仕事をする。



それだけで過ぎた3日。



妖の姿で過ごす大河さんは、和服姿で。



「うまいな、これ」

「あるもので作った煮物だから…」

「ナナは和食が得意なんだな。俺も和食が好きだ」

「そう、なんだ…」

「…………明日から出かける。プランはその場で決める、弾丸ツアー」

「へっ⁉︎」

「どこに行くか決めてねぇからな。行きたいとこに行けばいい」



明日から大河さんと旅行…。



ドキドキ、大丈夫かな…。



屋敷は広いから、家事をしてれば大河さんと顔を合わせなくて済むけど…。



ずっと一緒なんて、緊張しすぎてどうしてらいいか…。



「くくっ…。酔い止め飲んでおけよ?」

「あっ、うん…」

「どこにでも連れてってやるから、楽しめ」



少し気分が晴れた。



純粋に楽しんで、この気持ちは考えないようにしよう。



この気持ちは、バレちゃいけないから。