「綺麗だね、花火」


「…来年もやろうな」




なに言ってんだろ、俺。




「私もそう思ってた」





こいつのこと、嫌いだけど。


性格悪いし、横暴だし、わがままだし。



でもやっぱり、一緒にいる時間は嫌いじゃないから。



きっと凛子も同じ気持ちだろう。


俺たちは一体これからどうなるのか。



いつまでも一緒にいるのか、違う道を歩くのか。


珍しくそんな真面目なことを考えて、少し寂しくなった、夏の終わり。