「なにこれ、改まって言うのすげー恥ずかしいんだけど…」





照れ臭そうに視線を泳がせてから、私を抱きしめる力を強めたせいで、私の視界は恭介の服で覆われる。






「…凛子が好きだ」








降ってきたシンプルな言葉に、心の奥がふわふわと温かくなった。






「…うん、私も恭介が好き」





恭介がどんな顔してるのかは見えないけれど。

恭介の早い鼓動が、伝わってきた。




初めての恭介の腕の中は、びっくりするくらい安心して、でもドキドキもして。




恋ってこんなに幸せなんだって、今日まで知らなかったよ。