「ちょっと化粧直して来る!」



そう行ってトイレに向かう凛子を見送って、アイスコーヒーを飲む。




…俺、すごいアホみたいな思考回路になってない?


凛子の後ろ姿にすら可愛いなんて思ってしまって、自分が心底気持ち悪い。



今までだって見慣れてたはずだろ。

見飽きるくらい隣にいたはずだろ。


なんで急に、こんなキラキラして見えんだよ…。




「だせえ…」




こんな意識してるのが俺だけだっていうのが、悔しい。



凛子を本気で好きにさせたのって、誰なんだよ…。