「どこ行きたいわけ?」
「遊園地」
「…また?」
「ジェットコースター乗ってないから消化不良なの!」
なるほど。
前にダブルデートで行った遊園地。
たしかにジェットコースターに乗れなかったのは少し心残りだったけれど。
遊園地のゲートをくぐると、楽しそうな顔してやっぱり俺の少し前を歩く凛子。
…なんか、前に来た時より楽しそうじゃねえ?
…三浦より俺との方が、楽しいんじゃないの?
そうだったらいいのに。
「早く並ぶよ!」
1番人気のジェットコースターに早足で向かって行く凛子に、自然と頬が緩んだ。
悪魔みたいなくせに無邪気だから、ずるい。



