「ねえ、どこか行こうよ。 どうせ暇なんでしょ?」 「勝手に決めつけんな」 「…行かないの?」 「……支度するから待ってて」 頼むから、その顔面偏差値の高い顔で上目遣いなんかしないでくれ。 俺がバカになる。 着替えるからと凛子を一旦リビングに追い出し、慌てて着替えて髪をセットする。 なんだかいつもより気合の入った服を着てしまったのは、気のせいだ。 「遅い!」 「お待たせ…」 さっきまで寝てたんだから仕方ないだろ…。 今日はずっと家に引きこもる予定だったんだっつの。