あの日以来、恭介がやたらイケメンに見えてムカつく。



見上げる高身長も。

ダークブラウンの髪が、太陽の光にちょっと透けるのも。

整った顔も、呆れたみたいに笑う顔も、ぜんぶ。






「…あのね、穂果」


「うん?」


「私ね、気づいたんだけどね」


「んー?」


「恭介のこと…す…す…」



「…」


「す……やっぱ言えない!

何だろうこの敗北感!こんなのプライドが許してくれない!」





だって私が。

こーんなに可愛い私が。

こんなにモテモテな私が!


あんなゲーマー残念イケメンを好きだったなんて、悔しい!ムカつく!