「頑張ってね、部活」



「ん、ありがと」





ひらひらと手を振るその後ろ姿は、カッコいい。


そうだけど。

そうなんだけど。





私の心、ちょっとおかしくなっちゃったんじゃないかなぁ。



こんなこと今までなかったのに。


今までだったらきっと、景ちゃんにキュンキュンしてたはずなのに。






「なんで、消えてくれないの…」





脳裏に焼き付いて離れないのは、観覧車での恭介の、真剣な瞳だった。