「お前、河谷さんのこと好きなの?」



昼休みの屋上。

俺にそんなこと聞いてくるのは、舜。

だー、もう。どいつもこいつも、なんでみんなその話したがるんだ。


しかも昨日、凛子はなぜか怒ってたし。

まあ、いい感じだった男子がまたクズだったとか、そういうことだろう。どうせ。

凛子の機嫌が悪いのなんて、今更驚くことじゃない。




「…知らねー」



確かにゆりちゃんみたいだけど。

こんなの運命だろうとか、頭の中お花畑みたいなことを考えなくもないけど。


そもそもまだ出会って2週間。

好きとか嫌いとか、そんなこと言うほど相手のことを知らないって言うのが本音。

…なんだけど、どうしたって可愛い。だって俺がずっと推していたゆりちゃんに似ているから。