「どっちだと思う?」




「え、」






「私の恋愛対象」








私の髪を未だに触ったままで、澪はそう言った。





「や‥‥‥‥どっちって‥‥‥‥」




女の子より可愛くて、整った顔をした澪は今日1日で今まで見たことのない色っぽい表情を浮かべる。






どうしたの?澪‥‥‥‥‥‥。






なんだかいつもと違うよ‥‥‥‥‥‥?




そんな澪をみて一番違和感を感じているのは自分自身の胸の音。






とくっ、とくっていつもより早く動く心臓。







「澪、」











「ん?」








私、何か変なの‥‥‥‥‥。どうすればいいの?




そう聞きたいけど聞けなくて、澪の熱い視線から逃れるように俯いた。