「随分と勝手な言い分よねえ…」


頬杖をつきながらぼそっと呟くのは、



橋山 小麦 (16)。



あたしの一番の親友。



気の弱いあたしとは正反対で、


サバサバしててかっこいい。



「あの子?」


「そ。
 夏だけの彼氏なんて、
 都合良すぎじゃない。
 そんなんで付き合ってても
 意味なーい。」


そんな大きな声で言ったら聞こえちゃうよ…



焦ってるのはあたしだけらしく、


小麦は髪の毛を弄んでる。