「ん?」
「・・・・・そう」
少し動揺した顔でそう呟いた蒼子。
白玖は、まっすぐ蒼子を見つめる。
その視線から逃れるように、蒼子は目を伏せた。
「蒼子のお父さんと、お母さん、どんな人?」
白玖は、そんな蒼子の思いも気にする様子もなくサラリと尋ねた。
そこに悪意なんてものは何もないことはわかっていた。
「優しい、人・・・」
「ふぅん」
大きな掌が蒼子の頭を何度も往復する。
ようよう蒼子が吐き出すと、興味なさげにそう呟かれた。
それが白玖なのだと思う。
悪意もなければ、興味もない。
ただ、聞いてみただけなんだと蒼子は思った。
「白玖の両親は、どんな人?」
自分から話題をそらしたくてついて出た言葉。
しかし、言った瞬間にしまったと思った。
白玖は、見たこともないような怖い顔をしていたから。


