妖の王子さま



ドゥン!!



白玖と、いずながいた場所に大きな岩の塊が落ちた。
棲んでのところで飛びのき、大事には至らなかったが、二人はそれぞれに武器を構えその方へと視線を向けた。




「狐と天狗が、仲良く談笑か!?二匹まとめてあの世へ誘ってやろう!」

「貴様!」

「朱鬼・・・」




朱鬼が鬼の形相で二人を見る。
その身体からは、恐ろしい気迫が感じられる。



「この世は我が支配する!そして美しい世を作り上げるのだ!」

「はっ!力で部下を支配する、それが美しい世なのかよ!」



いずなが怒鳴り上げる。
朱鬼はそんないずなを冷めた目で見つめる。



「強いものが上に立つ。それが世の道理だろう」

「上に立つ者が、下のものを護る。それが道理だ!」




いずなが羽団扇を振り上げ朱鬼に向かう。
朱鬼はひらりとその攻撃をかわす。
それを合図に、あちこちで争いが始まった。