ザクッ!
「来た!」
再び攻撃が向けられ、二人は勢いよく飛びのけた。
2人がいたところがざっくりと切り裂かれ無残な光景になる。
耳を澄ませ、風をきる音に注意し避けていく白玖。
牛鬼に至っては、ただの勘であった。
白玖は、逃げながら先ほどの片栗粉の粉のところまで行く。
それを両手に抱えると風をきる音に向かいそれを投げつけた。
「あ」
かまいたちがそれを切り裂くとその粉は一気にあたりに粉砕する。
かまいたちの身体に片栗粉の粉がまとわりつき姿を現した。
そして、粉はかまいたちの口の中に入り呼吸を邪魔し咳き込ませ油断ができた。
その瞬間を見逃さず、白玖は刀を抜くと一気に振り下ろした。
「ギュォォォォォオ」
雄叫びをあげながら、かまいたちの姿は跡形もなく消えた。
助けられなかったことに牛鬼は胸を痛めるが、救えたものもあると気を取り直す。
肩に乗ったかまいたちの子をそっとなでた。
そして残された白玖たち。
その教室は見るも無残な状態になっていた。