妖の王子さま




「キュー」



捕まり、意気消沈のかまいたちたち。
牛鬼は、そのかまいたちに向かって話し出した。



「お前たち、なんでこんなことしてるんだ?妖の世界に行けば、お前らと同じ妖がたくさん棲んでて寂しくないぞ?人間なんて、妖が見えない人間の方が多いんだから」

「キュー」

「人間をからかうのが楽しいって?そんなんだから、俺たちに退治されそうなんだろう?」




人間の言葉を話せないかまいたちの言葉は、同じ妖の白玖や牛鬼には伝わっていた。
もともとは妖の世界にいたかまいたちだったが、人間の世に迷い込みそこで人間をからかって遊んでいたようだった。




「大人しくなって、俺たちと一緒に妖の世界に戻ると約束するなら退治しないでやる。どうする?」

「キュー」

「大丈夫だ。怖い奴はいない」




長らく妖の世から離れていたため、受け入れられないと心配するかまいたちを励ますように牛鬼は言った。
自分が蒼子に救われたように。
自分も、他の誰かを救いたい。