妖の王子さま




その時、牛鬼の足を何者かがひっかける。



「わ!?」



バランスを崩した牛鬼が慌てて手をつこうと伸ばすとそこに向け、鋭い刃のようなものが切りつけてくるのが見えた。

しかし牛鬼はバランスを崩した状態のため対応ができない。
それを助けたのは、白玖だった。


白玖が飛び出してきたなにかを手で鷲掴みにして捕まえた。



「す、素手!?」

「そっちにもいる。捕まえて」

「は!?あ!」



言われて気づいた牛鬼は、逃げ出そうとしていた影をひとつ捕まえた。
すんなりと捕まえたその影を改めて見ると、それは、イタチのような恰好で、手が刃のような妖怪。





「かまいたち」

「え?これ?かまいたちっつーのか」

「けが人は、この刃にやられたんだろう」



白玖は手の中で暴れるかまいたちを眺めそう言った。