一方、蒼子と別れた白玖と牛鬼は、再び学校へと戻っていた。
部活のない者たちは帰路につき、それぞれ部活動に勤しむ賑やかな声が聞こえる。
しばらく、身を潜めるため屋上に上がった二人。
普段の姿に戻り、牛鬼には角。白玖には耳、そして九尾の尻尾が現れていた。
「なにかわかった?」
「旧校舎の2階のトイレが怪しい」
「間違いない?」
「いってみたけど、確かに妖気は感じた。なんか、噂もあるみたいだぜ」
「噂か・・・」
白玖は呟く。
ともかくも、人がいなくならなければ動けない。
牛鬼は屋上から校庭を見下ろした。
「人間がうじゃうじゃいる」
「ふぅん」
「小さい球追いかけて楽しいのかな?」
「人間のすることはよくわからん」
白玖は見もせずそう言うとごろんと寝転がった。
夕暮れの空を見上げる。
妖の世界と似た空。
それでもここは、澄んで見えた。


