輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「なんだ?あいつ……」

歳は俺と近そうに見えたけど、安部家の陰陽師でも探していたのか?

「それより、まず蘆屋の本家がどこにあるか探さないとな」

あまり目立つことはしたくないが、来たこともない時代で、蘆屋の本家を探せなんて無理がある。

それに、俺がここに来たのは凛の前世の人物を見に来ただけだ。

「とりあえず、中に入ってみるか」

町の中へと入っていき、辺りを見回す。

「結構賑わってるんだな」

俺の横を着物を来た男女が通り過ぎていき、店の中は人でいっぱいだっだ。

そこで、俺はある店のところで足を止めた。

「かんざし?」

そこには、色とりどりのかんざしが置かれていた。

その中で、俺は桜の花びらがついたかんざしに目をやる。

(このかんざし、凛に似合いそうだな)

「やぁ、お兄さんお目が高い!」

「はっ?」

突然店の主らしき人物に声をかけられた。

「何がお目が高いんだ?」

「実はですね、これはとても人気のかんざしでしてね、これが最後の一本なんですよ」

「そうか」

「お兄さん、これを好きな子へのお見上げにどうですかい?」

買って帰りたいのはやまやまだが、そんな金は持ってない。

「悪いな、また今度にしとく」

「そうですかぃ、それは残念だ」

「じゃぁ、そのかんざし俺が貰っていいか?」

「えっ?」

すると、俺の隣に同じく水干を来た男が、そのかんざしに手を伸ばしていた。