輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「そうだな。少し昔話をするか」

「昔話か?」

「だがそれには、太陰の力が必要だ」

「太陰の力か?だけど、あいつはお前を深く恨んでいるぞ」

「それは知っている、それを承知の上で太陰の力を借りたい」

「分かった……」

俺は、太陰の符を取り出し呪文を唱える。

「我と契約せし十二天将よ、我が呼びかけに応えたなら姿を現し、我の助けとなれ太陰よ。急急如律令!」

符から風の渦が巻き上がると、その中から水晶玉を持った太陰が姿を現す。

「一体何のようなの青龍?」

「相変わらず、女なのに口が悪いな」

「ごめんね、これは青龍だけだから」

二人の間で火花が散る。

(ほんとに、仲が悪いんだな)

「本当なら、今すぐここであんたを殺したいところだけど、ここであんたを殺したら、私が紫暮に怒られるから、今日のところは見逃してあげる」

「それはどうも」

太陰は青龍を睨みつけながら、俺の隣に降り立った。

「で、話は聞かせてもらっていたけど、凛空に昔の出来事を見せてあげればいいのよね?」

「あぁ、話が早くて助かる」

「言っとくけど、あんたの為じゃないから、凛ちゃんの為に凛空に見せてあげるんだから」

「凛の為に?」

凛の為にってどういうことだ?

「凛空、目を閉じてくれないか?」

「これから何をやるのか説明を受けていないんだが……」

「説明は、後でする」

信用できねぇが、とりあえず言う通りにするか。

俺は、青龍に言われるがままに目を閉じる。

「じゃぁ、行くよ」

太陰は水晶玉に力を込め、水晶玉を俺へとかざす。

「これから凛空を妖怪大戦時代に飛ばすけど、凛空の意識を飛ばすから、あっちの時代の人間とはあまり関わっちゃダメだよ」

俺は、目を瞑りながら答える。

「そんなの分かってる、俺が他者と関わったことによって、歴史が変わるといけないからな」

「分かってるなら大丈夫だね。もちろん、その時代には私たちもいる。だけど、その時代の私たちが今の私たちとは限らないから気をつけてね」

「どういう意味だ?」

「それは、自分で確認しろ」

青龍の声が最後に、俺の意識は遠くなった。