あれ?もしかして私って、って気付いたのはその小説の舞台となる魔法学園に入る前、進路を決める時だった。

メロディが好きになった人は格好良いし優しくて人気者なんだけど、小説の内容通りに行くとどのみち結ばれる事はない。
嫉妬でおかしくなるのも嫌だし。

なにより自分の魔法で死ぬのは避けたい。


で、思いついた。「学園に入学しなきゃいいんじゃね?」って。


学園に入らなきゃその内容自体発動しないわけで。
私も平和な生活を送ることができるじゃん!
彼に会えないのは寂しいけど、きっと私には違う人が見つかるはず。


そんなわけで、私は学園に入学せず就職をする事に決めたのだった。