すると、杏里は、 「ねぇ、優斗、」 「ん?」 「お願い、もう、わたしを離さないで?」 「上等だ。」 そう言うと、杏里は、安心したのか、寝てしまった。そんな杏里を優しく抱き上げて、 私の頭をポンポンして、 ありがとう、と、つぶやいて、 部屋に帰っていった。