明日はきっと晴れるから




ふと、結城くんに中庭で言われた言葉を思い出した。


『あの人達は宗多さんとは違うタイプだよーー』


違うタイプ……。


そうなのかなと自分でも思うけど、でもそれって、私が努力すれば埋められるものじゃないかな……。


そう言ったら結城くんにまた『君らしくない』『無理して付き合う意味がわからない』と言われてしまうと思うけど。



中庭で結城くんに言われた言葉は心に突き刺さったままで、抜けそうになかった。


今みたいに時々思い返しては、心に痛みを感じていた。


それと同時に、借りている文庫本を早く返しに行かなくてはという、ここ数日間の悩みも思い出す。



本を貸してもらった日から、二週間以上経っていた。


読むのが遅くなったわけじゃなくて、すぐに読み終えていたのだけど、顔を合わせるとまた痛い言葉を言われてしまいそうで……。



お弁当の袋を鞄にしまい、迷ったけれど文庫本を取り出した。



「私、用事があるから、ちょっと行ってくるね」



美緒ちゃんと由希奈ちゃんに断って、ひとりで教室を出た。


向かう先は、2ー特、結城くんのいる特進クラス。


歩きながら、自分の髪の毛に触れる。

本を貸すことと引き換えに髪を黒く染め直してとお願いされたけど、できなかった。

それも、中々本を返しに行けなかった理由の一つ。


でも、本を借りて返さないなんて、そんなのダメだから。

このまま逃げ続けるわけにいかないから、結城くんに会いに行かないと……。