それから数日後、お昼を食べに会社を出ようとしたとき。


「莉茉ちゃん?」


と声をかけられ、振り返ったその先には風間さんがいた。


「あ、風間さん。お久しぶりです」


「うん、今からそっか行くの?」


「ええ、お昼食べに行こうと思って」


「そうなんだ。実は俺もなんだよ。どう?一緒に」


「そうですね」


それから私たちは近くのカフェに入った。


店員さんに案内され、席に座ってメニューを頼む。


「あの」


「ん?どうしたの?」


「今まで連絡くださってたのに一回も行けなくてすみません」


「ああ、いいよ。気にしないで。莉茉ちゃんだって忙しいだろうし」


そうなのだ。あの合コンの後、一週間に二回のペースで風間さんからお誘いの連絡が来ていた。


でも私自信、面倒事は嫌いだからそっちの関係になった人とはもう連絡を取らないようにしている。


だから、出来れば風間さんにも会いたくはなかった。


連絡しなかったのはわざとだ。