すると、あたしの真横に居た彼は、いきなりあたしの肩をグッと引き寄せて抱いた。
「邪魔すんなよ、これからイイとこだったのに、なー」
えぇっ!?
ビックリして彼の方を向くと、整った顔がドアップで迫る。
「……。ちょ、適当なこと言わないでよ!」
あたしは彼の体を押しのけた。
鼻と鼻がぶつかりそうだったじゃん。
あ~、ヘンな汗でてきちゃうよっ。
「渉は手ぇ早いから気をつけてね?」
そんなあたしを見て、クスクス笑う茶髪の彼。
「斗真(トウマ)ほどじゃねえだろうよ」
どっちにしたって、2人は手が早いみたい。
「ちょっと、送ってくるわ」
「おう」
ヒラヒラと手を振る斗真くんにペコリと頭を下げ、彼のあとについて行った。



