……整いすぎた顔が、目の前に来て、ドキッとする。 でもでもっ。 この顔に騙されちゃいけない。 人をおちょくったような口調からは、優しさが微塵も感じられないし。 性格悪いに決まってる。 「clubに警察が入ってきたのは覚えてるか?」 警戒しながらも、あたしはコクンと頷く。 「一緒に外に逃げたのは覚えてるか?」 コクンコクン。 「タクシーに乗ったのは覚えてるか?」 「……タクシー?」 「やっぱりそこか……」 納得したように言うと、一度頭を下げた彼は、髪をクシャとかいた。