男の子と接触禁止なあたしは、手なんてもちろんつないだことなくて。


逃げるためにただ引っ張られてるだけでも、胸がきゅんと音をたてた。



「一気に出るぞ」


「えっ……!?」


ドキドキするあたしに、彼の緊迫した声。


……また走るの?



息を整える暇もないまま。


「わっ…!」


また引っ張られるようにして外へ飛び出していく。



もう心臓が持たないよーーーー!!!