「ちょっ、あのっ……!」 トイレ前から、ホールへ出るまでの通路の壁に扉があって。 彼は、そこを慣れた手つきで開けた。 なにここ、秘密の扉? 開いた扉の向こうには下へ続く階段があって、あたしは手をひかれたまま転がるように階段を下りた。 ダダダダダダッ……! 「ひゃぁぁぁっ!」 足がもつれるもつれる。 一歩間違えたら、踏み外しちゃいそう。 「ちょ、待って……!」 「待たねえ。パクられたくなかったら死ぬ気で走れ!」