「……っ!!!」
渉はポンポンと、あたしの頭に軽く手を乗せて。
「学校行くぞ」
バイクに跨り、エンジンをふかし始めた。
えっ、ちょ、ちょっと……。
お預け状態の犬みたいに置いてかれるあたし。
朝っぱらからあたしだけ盛ってるみたいでバカじゃない!?
……もうっ!!
つき合ってもこうやって、渉のペースに乗せられまくりのあたし。
渉にはかなわないや。
だって、こんな時間も楽しくて、幸せだから。
こうして、いつまでもずーっと渉の側にいれたらいいな。
想いが通じ合って側にいる方が、やっぱり何百倍も幸せ!
うるさいエンジン音の中、渉の背中に向かって言う。
「これからも、ずーっと側にいてね」
「あー?何か言ったー?」
「なんでもなーい。ふふふ」
あたしは渉の腰に回した手に、ぎゅっと力を込めた。
『ヤンキーなんて、大嫌い。』
*おまけおわり*