「全部片付いたのか」
「……ああ」
……っ。
歩み寄ったのは……
「わ……たる……?」
なんで、ここにお兄ちゃんと渉が……?
あの日以降、おとしまえ…ってものをつけてたなら、誰にも会ってないはず。
てことは、渉がお兄ちゃんに会うのはあの日以来……?
じゃ、じゃあ。
お兄ちゃんにシめられる?
自分のチームで散々痛い目に遭ってきたかもしれないのに、またここで……?
止めなきゃ―――
「待て」
思わず走り出そうとしたところを、圭太が止めた。
「なん……で」
「いいから」
圭太の目は、真っ直ぐ前のふたり。
だけど……。
「最強だってウワサ、ただのウワサじゃなかったな」
あたしの不安をよそに、お兄ちゃんが話し出す。
風もなにもなくて、お兄ちゃんの声はここまでよく通った。
「乃愛が無事で何よりだった。礼を言う」
その言葉に、目を見張った。



