あの日の出来事をすべて知っているふたりは、一生懸命明るくしようとしてくれてる。
渉のことも、乃愛を守ってくれたから許す!なんて言って……。
紅は、事実上チームとしては潰れたみたい。
メンバーもそれぞれ、どこかのチームや暴走族に入り始めてるって、圭太から聞いた。
煌蘭には、絶対に入れさせないけどな、って笑って。
こうやって。
渉がどうしているかわからないまま、あたしは何度も不安な夜を越えて、朝を迎えていた……。
「乃愛」
「あ……」
圭太に声を掛けられて我に返る。
「もう、こんな時間か……」
授業は終わり、帰る時間になっていた。
「帰ろっか……」
なんとか笑顔を作ってカバンを手に、立ち上がると。
「今日は放課後送れない」
「え?」
そんなこと言われて。
「あ、うん……」



