「…ったくめんどくせぇなあ。こんなとこ来といて純情ぶってんじゃねえよ」
さっきとは明らかに豹変した彼は、あたしの腕を強引に引っ張った。
こんなとこ?
ここってどんなとこなの!?
「いいから来いよっ!!」
入口にはちょっと怖そうなお兄さんが立ってるし、逃げるにも逃げられなそう。
どうしよう。
あたし、このままやられちゃう!?
男はオオカミだって、口うるさく言ってたお兄ちゃんのその意味が初めてわかった。
ごめんなさいごめんなさいっ!
言うことを聞かなかったあたしがバカでした。
これからは、ちゃんとお兄ちゃんのいうことを聞きます!!!
だからどうか、これは夢であってえぇぇぇぇっ!!!