乃愛が拉致られてるだろう部屋の前に、俺達はやって来た。
「ブチ破るぞ」
タクトがそう言い、長い足でドアを蹴り上げると。
――バンッ……
ドアは向こう側に倒れた。
中には、十数人のメンバーがいて。
……乃愛はソファの上に横たわってた。
うつろな目をして、意識がハッキリしてるのか分からない。
「乃愛っ!!!」
俺より先に声をあげたのは、一之瀬嵐士。
その目に、少しだけ反応があった。
衣服は乱れてない……無事か……?
「よう、渉」
ニヤニヤしながら仙道さんが近づいて来る。
その手には、小さいけれど、刃先の鋭いナイフが握られていた。



