ちょっと~、日南子~。


心の中で必死にSOSを送るけど、いつの間にか日南子は大河くんの所で。


カウンター越しに仲良さそうに喋っていて、あたしや小春の現状に気づいてない。



「ごっ、ごめんなさいっ。あたしそろそろ帰らないと……」


そう言われたときには、既に手を引っ張られたあとだった。


「こっちにおいでよ」


えぇぇっ!?


別室でもあるのか、出口とは逆方向に引きづられる。


「ちょ、あたしムリっ!!!」


「いいじゃんいいじゃん、ちょっとだけだから」


ちょっとって何!?