雰囲気が、紅とはまるで違った。
紅にはない結束力を感じる。
全員が、一之瀬嵐士を見ている。
総長の妹の救出だから、緊張感が違うのは分かるが。
トップの威厳、そのオーラが仙道さんとはまるで違った。
結束力がハンパないのを肌で感じた。
ルールもなく、やりたいようにケンカしたもん勝ちの紅とは大きく違う。
……そんなんだから、紅はただのチーマーって言われんだよ。
「オマエは俺と一緒に行動しろ」
「……ああ」
「ヘンな動きすんじゃねえぞ」
一之瀬嵐士が横でボソッと呟いた。
敵か味方かまだ、半信半疑なんだろう。
「……しねえよ」
するかよ。
俺はただ、乃愛を全力で助けたいだけだ。
その気持ちだけは、ここのメンバーと変わらねえ。



