色んなことが、頭のなかでごちゃごちゃになる。
挨拶しようとしたあたしに、渉が怒った。
……それは名乗ったから……?
名前を言うと、あたしが一之瀬嵐士の妹だってバレるから?
遅かれ早かれあたしを差し出すつもりなら、あのときバレたって問題なかったでしょ?
なのに、それから口をきいてくれなくなって、二度と顔見せんなって……
……あれってどういう……。
「なかなか可愛いじゃねえか。渉のヤツがもったいぶるのも分かんなくもねえな」
青髪男がニヤニヤしながら、あたしの顎に触れた。
「……やっ……」
するとその顔が、パッと豹変して。
「だけど渉は信用ないからここへは来させねえよ」
……信用ない?
「どんなことにも忠実だった渉が、今回初めて裏切ったんだからな」
……裏切った?



