久しぶりに来た、紅の溜まり場。
「よー、渉」
そこには、紅の下っ端たちがうようよしていた。
「ご無沙汰じゃねえか」
そのうちの一人が、俺の胸をついてくる。
「どけよ」
それに構わず倉庫へ入ろうとすると、阻止された。
「渉は入れんなって言われてんだよね」
ニヤニヤしたその目に、再び募る焦燥。
……間違いねえ……。
乃愛は、この中にいるんだ。
「開けろっ!!」
「うおっ……」
周りにいる奴らを全て殴り倒し、ドアを蹴り上げる。
「開けろっ!!!乃愛っ!!!ここに居んだろっ!?開けろ……っ!!」
ドアを叩く音だけが大きく響き、中からはなんの反応もない。
チクショウッ……!
裏手に回っても、全ての出入口にしっかり鍵を掛けられていた。
成すすべのなくなった俺はスマホを手に取ると、斗真に叫んだ。
「斗真、新藤から俺に連絡よこさせろっ!!」



