「ぁあ!?一人で帰ったって、なんだよ……!!!」
新藤はなにやってんだよ!
「落ち着けよ!思い当るところは全部探したらしいんだけど、もしかしたら渉と一緒なんじゃないか……って新藤が……」
「これが落ち着いてられっかよ!斗真なら分かるだろ!」
……紅に拉致られたかも……って……
「まだ決まったわけじゃないだろ!」
「……っ」
俺は奥歯を噛みしめた。
……新藤が守るって言った側から、なんでこんなことになってんだよ。
……待てよ。
もしかして、倉庫に行ってるなんてこと、ねえよな……。
「また連絡する」
俺はバイクの鍵を掴むと、転がるようにして家を飛び出しバイクに跨った。