♪~♪~♪


スマホに着信があり、手を伸ばすとディスプレイに映ったのは、斗真の名前。


「なんだよ」


気だるく応答した俺の耳に届いたのは、斗真の緊迫した声だった。



「おまえ、今乃愛ちゃんと一緒か?」


「……どういうことだ…?」



飛び起きて、耳を澄ませる。



「……違うんだな……。

今、新藤から、乃愛ちゃんと連絡が取れないって言われたんだよ」


「なんだよそれ、乃愛は学校に居ねえのかよ」



声が、震える。



「それが、いつの間にか早退してたらしくて」



……いつの間にか…って、新藤にも言わずにか…?



「友達の話だと、具合が悪くて昼休みに一人で帰ったらしい。

でも家にも帰ってなくて、とにかく携帯も出なくて連絡が取れないって」