「えっとその……あの、渉のことでちょっと……」
「あー、あいつまた学校行ってねえんだろー。しょうがねえな」
コウキさんは苦笑いした。
「そうなんですよーーー」
何か知ってるのかな?
と、様子を覗いつつノリよく返すと、
「せっかく行く気になったのになー?…ったく、居心地いいあのマイルームが悪ぃんだ」
あ、倉庫のことも知ってる?
「ですよねー。だからビシッと言いに行こうかと思って……。あの場所、いつもバイクに乗せてもらってたから、道順が分からないんです……」
「そっか、それならね……」
やぱりコウキさんは知っていたようで、すぐに倉庫までの道のりを丁寧に教えてくれ、ざっと地図も書いてくれた。
「俺が学校行けって言ってたって、伝言しといて!」
「はい!ありがとうございます」
お礼を言って、倉庫まで向かった。