わかってる。
面倒くさいことになるっていうのは。
でも、あとで面倒なことになったとしても、今あたしはこころの思うままにいきたい。
どうしても、渉に会いに行きたいの。
結果、突き放されてたとしても……。
「まだ学校終わってないのに、圭太にお願いするのも悪いもん。
ほら、テストも受けてないくらいだから、今はちゃんとしとかないと!」
「うーん。でも、ホントにひとりで大丈夫?」
日南子はあたしのおでこに手を当てた。
「大丈夫だよ、熱はないし。今すぐ倒れちゃいそうってわけでもないから」
「でも、そもそも乃愛がひとりで帰るっていうのは……」
小春があたしをジッ……と見る。
小春はちゃんと分かってるんだね。
総長の妹、っていう立場の意味が。
「心配しすぎだよ。こんな真昼間からなにかあるわけないでしょ?」
人気のない所に行くわけでもないし、何かあっても助けを呼べるはず。
あたしは笑顔を作った。
「そっか……それもそうだよね」
「つらくてどうしようもなくなったら、電話するんだよ!」
「ありがとう!」
ふたりに見送られて、あたしは教室を出た。



