ヤンキーなんて、大嫌い。





「分かってんだろうなっ、乃愛に何かあったら、マジぶっ殺すからな!!!!」



喚きちらす圭太に、渉はグッと顔を近づけた。



「だったらてめえがしっかり守れよ」



その顔は真剣で、声は恐ろしいほど低くて。


あたりが一瞬シーンと静まり返る。



「絶対守れよ」



念を押すように、もう一度同じ言葉を強く繰り返したあと。



魂が入れ替わったかのように表情を変え、フッと鼻で笑った渉は踵を返して歩き出した。



外野はサッと道を開け、渉の背中が小さくなってく。




「テメエに言われなくても俺が守るに決まってんだろっ!」


すこし遅れてその捨てゼリフに言葉を返したあと、圭太が駆け寄ってきた。



「乃愛、大丈夫か?」


お兄ちゃんにやられた傷が治ったばかりの顔に、また新しい傷をいくつもつくって。