頭が真っ白になりそうな中、もう一つ、あたしにとって重要なことがあった。
渉があたしを……"煌蘭の姫"……って呼んだこと。
乃愛は乃愛だ……
そう言ってくれてたのに。
渉は、"煌蘭の姫"が自分に落ちるか試してただけなんだ……。
「紅のザコが、煌蘭の姫に気安く近づいてんじゃねえよっ!!!」
「んなに大事なお姫様なら、俺みたいな奴に引っかかる前に、ちゃんと捕まえとけよ」
「テメエがたぶらかしたんだろうが!」
「煌蘭の申し子が、好きな女のひとりも振り向かせらんないとはな」
「……ッ……、てめえぇぇぇっ……!!!」
……渉……?
ほんとに渉なの?
なんでそんなに挑発するの?
わざと圭太を怒らせてるとしか思えない言動に、渉という人間がまったく分からなくなる。



