圭太との問題が解決したからって、あたしにはまだ課題が残ってる。


それもものすごーく大きな……。







「この資料は人数分ないから、隣同士で見ろよー」


そう言って授業中に配られたプリントを手に、緊張が走る。



あたしが受け取ったから、それを渉にも見せなきゃいけないんだけど……。



ドキドキしながら、そのプリントの半分を渉の机まで伸ばす。



「……見える……?」


この一言を出すのだって、すごく勇気がいったのに。


渉はあからさまにあたしを避けるように、スマホに繋いだイヤホンを耳につけ、そのまま机に突っ伏した。