その日の朝の騒ぎは少し違った。
渉が登校して来ると、今でも相変わらず騒がしいんだけど。
今日のはそれとはちょっと違って、あからさまな黄色い声じゃなくて、どこか緊張感を持ったような声で。
あたしと日南子と小春は、誰からともなく目を合わせた。
………もしかして、圭太が来た……?
そんな思いで咄嗟に教室の入り口に目を向けると。
……圭太が姿を現した。
以前より、人を寄せつけないオーラを放ちながら自分の机まで向かう圭太を、女子たちが頬を赤らめながら少し遠巻きに見ている。
「乃愛……?」
小春が少し心配そうにあたしの名前を呼ぶ。



